REPORT
活動レポート

2019年度浜松ジュニアビレッジ

浜松

活動概要

浜松ジュニアビレッジは2019年の8月から始まりました。

静岡県浜松市は、首都圏と関西圏のほぼ中間に位置しており、流通には好立地となっている地域です。また、市内には平野部・中山間地・沿岸部など多様な地形があり、全国3位の豊富な日照量でもあることから、農業にも好条件がそろっています。

実際、浜松市で生産されている農産物は約170種類と多種にわたっており、ミカン、チンゲンサイ、ガーベラは全国トップの生産量を誇っています。また「三方原馬鈴薯」「三ケ日みかん」は名前も知られているブランド作物です。

 

浜松ジュニアビレッジを始めるにあたり、前年度に顕著になっていた「野菜の価格暴落」を課題として挙げることにしました。
どうやったら作物に付加価値を付けて、適正な価格で売れるんだろう……
この課題を解決すべく、大根を育てて、生で売ったり、加工品で売ったりしてみよう!ということで始動しました。

 

■活動場所:京丸園株式会社

■活動期間:2019年8月~2020年2月まで (3月は感染症防止のため中止)

■商品概要:切り干し大根

■活動内容

①子ども達が主体の会社組織の形成

②浜松の農業への理解

③大根づくりと加工場の見学

④切り干し大根の商品開発(コンセプトづくり、ターゲット決め、パッケージデザイン)

⑤売上目標設定、大根の販売

⑥切り干し大根の商品づくり

⑦販売会準備

※切り干し大根の販売会は、新型コロナウイルスの影響によりすべて中止。

■講師・アドバイザー・監修

  • 農業・生産講師:京丸園のみなさま、JAとぴあ浜松
  • 加工:笑顔畑の山ちゃんファーム

 

ギャラリー

生産、加工場見学

JAとぴあ浜松の営農アドバイザーさんに大根の育て方を教えてもらった後、大根づくりが始まりました。

播種機を使って、曲がらないように気を付けながら種をまきます。すぐに慣れた部員たちは、テキパキ作業していました。

その後の活動でも、まずは畑に行って草取りや間引きをしていきました。間引きでは、ミニ大根が採れるので、おうちにお持ち帰り。美味しく食べられた!という声も聞かれました。

大きくなってきてから、畑で採れたての大根をスライスして試食してみると、とっても甘くてびっくり!
「本当は大根が苦手だったけど、これなら美味しい!」という部員もいました。

収穫では、ボランティアの方々も加わって、みんなで一生懸命頑張りました!

 

加工場見学では、浜松市春野町の「笑顔畑の山ちゃんファーム」へ。

「山のするめ大根」という切り干し大根をつくっている生産者さんです。

切り干し大根が出来る様子を直接見て、自分たちの商品への期待が高まります。

商品企画、打ち合わせ

「大根ってダサくない?」「もっとオシャレにしたい!」「オシャレにすれば売れるんじゃないかな」

切り干し大根を作ることに決まったものの、小・中学生の部員にとって、切り干し大根は古いイメージのようです。

でも調べてみると、栄養がたっぷりある食品と分かり、「それなら若い人にも食べてほしい!」と。

ターゲットは「健康に気を遣いたいけどなかなか日常では実践できない、若い女性」と決まりました。

若い女性にも選んでもらえるよう、ラベル選びには頭を悩ませました。でもみんな楽しそう!

自分のイラストや意見が実際の商品になって実現する面白さを実感しているようでした。

販売準備・販売

まずは生の大根の販売です。近くのお寺のお祭りで、販売することにしました。

朝採った大根を運んで、販売準備。1本120円で売ってみます。たくさん買ってくれるお客さんもいて、1日で22本売れました。

実際に販売してみると、声の掛け方ひとつにも工夫や思い切りが必要だと実感。

その後の活動で、みんなで販売シミュレーションもしてみました。

 

切り干し大根の販売は、2,3月を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、イベントが中止となっていきました。

みんなで一生懸命商品を作ったのですが、残念。

来年は、こんな非常事態になっても売る手段が出来るように、ネット販売にも力を入れていければと思います。

 

イベント中止前に書いたポップには、栄養素がグラフで表してあったり、目立つ文字で書いてあったりと、思い思いの方法で切り干し大根の魅力を伝える努力が見られました。

自分たちの商品の魅力を考え、どうやったら分かりやすく伝えられるのか。考えた経験は、無駄にはなりません。来年度の活動にも活かしていきましょう!!

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